EPA-style通信

イカのあれこれ

イカは魚の仲間ではありません。イカは貝類です。舟形の「イカの甲」や俗に「骨」と呼ばれるペラペラの薄い軟骨状のもの(軟甲という)を見たことがあるでしょう。これらは、貝殻のなごりなのです。

イカの足(正確には腕)が10本なのは、みなさんご存知のとおりですが、生きているイカを外見から数えると8本しか見えません。残りの2本は「触腕(しょくわん)」といい、普段は体の中に収納しています。触腕は、獲物を捕らえる時に伸ばすのですが、そのスピードはとても速く、一瞬の出来事です。獲物を手中にすると、残りの8本でしっかりかかえこみ、触腕は再び体の中にしまわれます。新だイカを観察すると、眺めの触腕が2本出ていることを確認できます。

イカの種類はとても多く、世界の海に約500種、日本近海でも100種類以上が生息しているそうです。舟形の硬い甲羅をもつコウイカの仲間と、透明な柔らかい甲羅をもつツツイカの仲間に大きく分けられます。そのうち食用とされているのは20種類ほどです。

中でもよく食べられているのがツツイカ類の「スルメイカ」。旬は夏です。日本近海で最も多く漁獲され、食用のイカの約20%を占めています。日本各地で漁獲される身近なイカということもあり、地方によっては「マイカ」「マツイカ」「バライカ」などさまざまな呼び名があります。煮てよし、焼いてよし、生でよし、さらにお馴染みの干物と、庶民の食卓には欠かせない存在となっています。

さて、今年になって相次いで捕獲され話題となったイカといえば「ダイオウイカ」。ニュースで、巨大なこのイカを食べた人の感想を聞きましたが臭いが強く、塩辛いし、とても食べられたものではないのだとか。これはダイオウイカ体内に保有している塩化アンモニウムの仕業です。ダイオウイカなど深海の中層に浮かんでいるイカの多くは、体内に水より比重の軽い塩化アンモニウムを蓄える液胞を持っています。この液胞によって浮遊性を保っているのだそうです。

あれこれと書いてきましたが、最後にイカのイイところをご紹介しましょう。

以前は、コレステロールが多いからと敬遠されていましたが、肝臓の働きをサポートするタウリンや、良質のたんぱく質がバランスよく豊富に含まれているため、今では生活習慣病を改善する食材として注目されています。視機能を改善する効果もあり、目を健康に保ちたい方にもおすすめです。血液サラサラのEPAや記憶学習能力の向上に欠かせないDHAも豊富に含まれているということもお忘れなく。

その外見から西欧諸国で悪魔の魚と呼ばれているタコと並んで、一部地域を除いては同様に忌み嫌われているというイカ。日本人にとっては欠かせない、良質の食材なのですけどね。

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